5.出願公開
出願公開とは何でしょうか。
 
  出願された日から1年6月を経過しますと、特許出願の内容が公開公報によって公開されます。
      この出願公開により、発明が世の中に広く知られることになります。特許制度は、発明をした者に特許権という独占権を与えて保護すると同時に、発明を世の中に技術情報として公開し、技術の発展を促すことを目的としています。
  特許出願をしてから出願公開をするまでの1年6月の間、出願人が教えない限り、発明は秘密の状態におかれています。このため、世の中の人が発明の内容を知るようになるには、1年半の時間遅れがあります。この一年半に特許出願した発明が秘密の状態に置かれていることは、とても重要です。会社の製品カタログなどを見ますと、「特許出願中:特2008-XXXXXX」といった表示が良くあります。しかし、「特願2008-xxxxxx」ということは、出願から1年半を経ていませんので、出願公開されておらず、発明の内容を知ることはできません。発明の内容が分かりませんと、その製品を調べて同等品を作ろうとすると、将来的に特許権を侵害するリスクを負いますので、うかつに同等品をつくることができません。その結果、特許出願しただけですが、独占的に製品化して販売できる環境が一年半つづきます。
   
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